OA化、情報化といっているもの

いわゆるOA化、情報化といっているものです。これによって、人間関係もクールなものとなり、それまでの人間臭い勘や経験よりも、コンピュータを使い慣れることのほうが重視され、価値観の転換がせまられるとともに、人間関係が稀薄となります。それはまた合理化ということであり、転職。失職・転勤を生み出すことにもなります。また、ポスト不足による昇進停止が多くなり、とくに現在の中高年にそれが目立ち、社会問題とすらなっています。さらに低成長時代に入り、各企業間の競争は激化するとともに、余剰人員は少なく、少数の労働者に過剰な労働が負わされます。転勤・海外転勤が多くなり、単身赴任も増えています。そのため家族のまとまりを失いがちとなり、夫のみならず、残された家族のストレスも多く見られます。最近、うつ病ともいいかねる出社拒否も多くなってきています。その原因の一つに労働の厳しさのみならず、家族の結びつきの弱化もあるのです。定年は、サラリーマンにとって、とてもきびしいストレスです。ワーカホリツク(仕事中毒)気味の日本人にあって、定年退職は死に比すべき事件です。しかも、それがあまりのストレスとなるため、無意識に考えるのを避け、やがてその定年の時期がくると、うつ病になってしまう人が多くなります。定年によって職を失うという面よりは、自分が役に立たない人間であると思うことがとてもつらいのです。つまり、自尊心、自己価値観の喪失です。今や、経済的問題よりも自尊心、生きがいの問題が、多くの人の中心的問題となっているのです。このためにも 定年前から定年後の身の振り方をしかと考え、心の準備をしていく必要があるでしょう。定年後も仕事をしている人のほうが、家にいる人よりも心身ともに健康な人が多いというデータもあります。

 

親が中高年になるころは、子供は一応自立の道にさしかかっています。また、子供の自立の時期は、たいてい思春期危機を通過してやってくるものです。そのころは、親のほうも中年の危機をむかえていることが多いので、家族の混乱が多くなります。子供の登校拒否、家庭内暴力、非行、神経症、精神病の発生は、このころに生じやすいものです。親側のうつ病、アルコール依存症(女性にも多くなっている)、離婚、浮気といったことも、子供の思春期危機と、親の中年の危機とが合流した混乱家庭から生じやすいものです。

 

多くの日本の父親は、意図せずして仕事中毒です。家に帰っても、とても子供の相手をしたり、妻の愚痴を聞く余裕はないものです。したがって、子供と母が一体となり、父は一人ポツンとしてゴロ寝でテレビを観るのが、休日のふつうの風景です。 一方で、 ローン返済はきつく、教育費の増大にあえいでいるのも事実です。インテリ階級ほどそうなっています。